遠州地方の拠点、浜松市の中心市街地

浜松市は静岡県西部に広がる遠州地方の拠点都市で、静岡県内最大の面積を誇る。2007（平成19）年に政令指定都市に移行し7区が置かれたが、2024（令和6）年1月から3区に統合されている。中央区は「浜松」駅や「浜松市役所」を擁する浜松市の行政、経済の中心地だ。

浜松は戦国時代に築かれた「浜松城」の城下町として栄え、江戸時代に東海道が整備されると宿場町としても発展した。明治以降は楽器の生産が盛んになり、現在は音楽を中心とした文化・芸術施設も整備された。

中央エリアは「浜松城」や「浜松宿」の東側にあたり、古くから浜松の中心地として賑わった歴史を持つ。現在も公共施設やショッピング施設が集まる浜松市の中心市街地で、優れた生活利便が魅力だ。一方で閑静な佇まいを併せ持ち、暮らしやすい街として注目されている。

東海道新幹線「ひかり」号停車の「浜松」駅徒歩圏内

交通アクセスの利便性も高い。中央エリアの西には「浜松」駅に隣接する「新浜松」駅と「西鹿島」駅を結ぶ遠州鉄道線の「遠州病院」駅がある。「遠州病院」駅から「新浜松」駅への所要時間はわずか2分だ。中央エリアから「浜松」駅には徒歩や自転車でも容易にアクセスできる。

「浜松」駅には東海道新幹線とJR東海道線が乗り入れる。東海道新幹線は一部の「ひかり」号も停車し「東京」駅には87分、「名古屋」駅には32分で移動できる。「浜松」駅前にある「浜松駅バスターミナル」からは近隣エリアへの路線バスのほか、東京、横浜、大阪、京都などへの高速バス、「中部国際空港」への空港直行バスも発着し、旅行などへのアクセスも良い。

「出世城」と「音楽の街」

「浜松城」は戦国時代に今川氏が築いたとされている。その後、徳川家康は武田信玄との戦いに備えるため、この城を拠点とした。江戸時代の「浜松城」の城主はのちに幕府の要職に登用されることが多かったため、「出世城」と呼ばれるようになったという。

江戸時代から浜松では天竜川を下ってきた木材の加工が盛んに行われた。明治時代になると木材加工技術と発達した機械産業を組み合わせ、楽器の生産が行われるようになる。現在もヤマハ、河合楽器など日本有数の楽器メーカー本社が立地し、2014（平成26）年にはアジア初のユネスコの創造都市ネットワークに音楽分野で認定されるなど、音楽を活かした街づくりが進められきてきた。「ハママツ・ジャズ・ウィーク」や「バンド維新」、「プロムナードコンサート」など音楽イベントも多い。

多彩な教育施設も身近に

ものつくりと文化が盛んな浜松市を象徴する教育施設が「静岡文化芸術大学」だ。キャンパスは中央エリアにあり、文化、芸術、デザインに関する蔵書が多い「図書館・情報センター」は地域住民にも開放されている。

他にも静岡県内で2番目に長い歴史を持つ私立の中高一貫校「浜松学芸中学校・高等学校」など多彩な教育施設が集まる。「浜松城公園」の西には2017（平成29）年に開校した「浜松市立浜松中部学園」もあり、中央エリアからも通学可能だ。

アクト通りと「浜松城公園」が彩る街並み

中央エリアは緑豊かで閑静な街並みにも恵まれている。「浜松」駅東側の「アクトシティ浜松」から「静岡文化芸術大学」には広い歩道に水上回廊や中央広場などを持つアクト通りが伸びる。緑と光に満ちた美しい景観は第18回静岡県都市景観賞の最優秀賞（静岡県知事賞）にも選ばれた。定期的に行われる「アクト通りふれあいデイ」では地元で採れた農産物や工芸品、創作雑貨などの出店も並ぶ。

「浜松城」跡は現在、「浜松城公園」として整備されている。再建された天守閣の周囲には日本庭園も広がる。桜の名所としても知られ、芝生広場では子どもがのびのび遊べる姿も見られる。

「浜松」駅周辺のショッピング施設を使いこなす

中央エリアからは「浜松」駅の駅ビル「メイワン」や「新浜松」駅直結の「遠鉄百貨店」など、「浜松」駅周辺のショッピング施設も気軽に利用できる。「メイワン」にはファッションや雑貨の専門店が集まり、「遠鉄百貨店」には高級ブランドショップも多い。「ザザシティ21」にもファッションや雑貨のショップのほか、グルメ店、シネマコンプレックス、スポーツジムなどが入る。

「浜松」駅周辺には「明治屋 浜松ストアー」や「成城石井 浜松メイワン店」といった高級食材を扱うスーパーマーケットも複数存在する。近隣のスーパーマーケット「西友浜松船越店」や「マックスバリュ浜松助信店」はともに24時間営業で、深夜の買い物も可能だ。

地名の通り浜松市の中心市街地に位置し、優れた生活利便に恵まれた中央エリア。ここでは便利で快適な暮らしを愉しめるだろう。